古典
更新がだいぶ遅くなってしまいました。 最近読書から遠ざかっていたのですが、またゆっくりマイペースに読書習慣を継続していきたいと思います。 ついこの間、日本では衆議院総選挙が行われましたが、現代の日本の政治をしっかり見据えるために、自分の思想…
古典の小説は、定期的に読もうと思っています。 よくお世話になっているのが、光文社古典新訳文庫ですが、今回ご紹介するのは、サン=テグジュペリの著作、 『夜間飛行』 という小説。 夜間飛行 (光文社古典新訳文庫) 作者:サン=テグジュペリ 光文社 Amazon…
2024年の今年は安部公房生誕100年。 今回も、まさに安部文学と言えるような作品を鑑賞。 今回の小説は、 『人間そっくり』 というSF小説。 人間そっくり(新潮文庫) 作者:安部公房 新潮社 Amazon 〈こんにちは火星人〉というラジオ番組の脚本家のところに、…
安部公房氏が生誕して100年の2024年。 本日ご紹介するのは、安部公房氏が完成させた最後の長編とされる、 『カンガルー・ノート』 カンガルー・ノート(新潮文庫) 作者:安部公房 新潮社 Amazon ある日突然、自分の脛に〈かいわれ大根〉が生えているのに気づ…
20世紀の混沌を縦横無尽に漕ぎ渡り、人間と社会をめぐって、深い洞察の言葉を紡ぎつづけた安部公房。 その作品世界は、悪夢のようでありながら笑いに満ち、悲惨でありながら生のエネルギーに溢れています。(芸術新潮2024年3月号参照) 2024年の今年は、安部公…
こんなにも衝撃的で、感動した作品だとは思いませんでした。 間違いなく、自分の中での印象に残った傑作です。 今回ご紹介するのは、前回に引き続き、有吉佐和子氏の 『非色』 という小説。 非色 (河出文庫) 作者:有吉佐和子 河出書房新社 Amazon 物語は、終…
また名作に出逢いました。 2024年に、没後40年を迎える作家、有吉佐和子氏。 その有吉氏の幻の長編小説が、奇跡の復刊を遂げたということで書店でフェアをやっており、気になって手にしたのが、今回紹介する、 『青い壺』 という小説でした。 新装版 青い壺 …
近現代の文学は、作者がいて作品がある、というのが一般的である。 しかし、今回紹介する作品は、それとは異なる意味がある。 石牟礼道子氏が著した作品、 『苦海浄土』 は、水俣病の患者たちが本当の語り手だと、石牟礼氏は述べる。 水俣病の患者たちは、言…
NHKテキストの『100分de名著』シリーズは、読みたいものが非常に多いです。 今回紹介する、ボーヴォワールの 『老い』 は、邦訳で二段組の上下巻、総ページは700ページ超という大著なのですが、上野千鶴子氏がとても分かりやすく解説してくださっています。 …
最近色々とドタバタしていて、読書はしてはいるのですが、読書感想を書くペースがおざなり勝ちになっているスナフキンです。 今回は、ディストピア小説で有名な、ジョージ・オーウェルの作品で、代表作『一九八四年』と並ぶ、もう一つの代表作をご紹介したい…
お疲れ様です、スナフキンです。 先日池袋のジュンク堂書店に足を運んだのですが、光文社古典文庫の棚で、過去5年間の売れ行きランキングというものが公開されていました。 その中で、1位だったのが、今回紹介する、日本を代表する古典的随筆 『方丈記』 で…
お疲れ様です、スナフキンです。 個人的に、自分の人生の羅針盤としている偉大な哲学者は何人かいるのですが、今回はその中でも特に人間味があって大好きな、ショーペンハウアーの解説書に関してご紹介したいと思います。 今を生きる思想 ショーペンハウアー…
―簡単には折れない心を保つには、支えるものが必要です。私はそれを言葉だと考えています。心を支える言葉を持っていると、いざというときに自分を助けてくれます。 筆者の齋藤孝氏は、冒頭でこのように述べているが、まさにその通りだと思う。 今回紹介する…
お疲れ様です、スナフキンです。 百人一首をキッカケに、日本の和歌に関して少し興味を持ち始めたのですが、今回は日本歌人の選集の中から、日本近代文学に多大な影響を与えた、石川啄木の歌に関しての本を読んでみました。 石川啄木 (コレクション日本歌人…
お疲れ様です、スナフキンです。 日本の古典文学に触れる機会を増やしていますが、今回紹介するのは、古典に造詣のある方ならご存知の『三十六歌仙』であります。 三十六歌仙 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川ソフィア文庫) KADOKAWA Amazon 三十…
現在NHK大河ドラマで、『鎌倉殿の13人』が放映されていますが、今回はそのドラマの知識を深め、より面白く鑑賞するのにも役立つ本を紹介したいと思います。 今回紹介するのは、 『眠れないほど面白い吾妻鏡』 という板野博行氏の本。 眠れないほどおもし…
お疲れ様です、スナフキンです。 先週のことになりますが、上野の東京国立博物館で特別展として開催された、 『ポンペイ展』 を鑑賞してきました。 pompeii2022.jp 紀元後79年、ヴェスヴィオ火山の噴火により、火山灰の下に埋もれてしまった悲劇のローマ帝国…
お疲れ様です、スナフキンです。 以前自分の好きな百人一首の和歌を何作か紹介していたのですが、改めて詠み返してみると、その他にも魅力的な作品がいくつもあり、定期的に書き記していきたいと思いましたので、また再びご紹介していきたいと思います。 boo…
言わずと知れたサマセット・モームの代表作。 現代文学だけでなく、古典文学も少しずつでも併行して読んでいこうと心がけています。 月と六ペンス (光文社古典新訳文庫) 作者:モーム 光文社 Amazon 本作は、実在の画家ゴーギャンをモデルにした、ストリック…
先日のとある記事で、ちょっと気になるものがあったので、今回はそれに関して検証をしたいと思います。 内容としては、元2ちゃんねる管理人で、実業家の『ひろゆき』氏が、 『古文・漢文はもはや不必要で、それ以外の教育と入れ替え、古文・漢文に関しては…
お疲れ様です、スナフキンです。 読書好きの方なら誰しも、自分にとって忘れられない、バイブルのような超大作本というものがあると思うのですが、今回紹介するのは自分にとっての超大作シリーズ本になります。 紹介するのは、北方謙三氏の、『大水滸伝』と…
お疲れ様です、スナフキンです。 前回に引き続き、今回も自分が百人一首で印象的に覚えている和歌を紹介したいと思います。 ただ今回は、二作の紹介です。連続で紹介したいと思います。 眠れないほどおもしろい百人一首: あの歌に“驚きのドラマ”あり! (王様…
お疲れ様です、スナフキンです。 先日1年前のブログを見返していると、自分が好きな百人一首について語っている記事がありました。 booklovers45.hatenablog.jp 古典を味わう魅力っていうのは自分でも重々理解しているのですが、日常生活で忙しくなると、そ…
以前自分のブログで、時代を先取りしすぎた男として三島由紀夫のことを取り上げたが、今回名古屋旅行の新幹線でお供した本も、三島由紀夫の言葉に関する本でした。 ちなみに以前三島由紀夫のことを書いたブログはこちら。 booklovers45.hatenablog.jp 社会人…
早いもので先週の話になりますが、初めて名古屋に東京から新幹線で行き、2泊3日ほど名古屋市の観光をしてきました。 猛暑であるのにくわえ、新型コロナの影響もあり観光客は非常に少なく、逆に密を避けた旅行となった気がします。もちろん安全に配慮をして移…
本日夏季休暇の一日分を使い、上野にある国立西洋美術館を訪問。期間が変更された、『ロンドン・ナショナル・ギャラリー展』を鑑賞してきました。 英国ロンドンにある、ロンドン・ナショナル・ギャラリーは、市民のために集められた選りすぐりのコレクション…
職場の同業の先生で、自分以上に非常に読書家な方がいらっしゃるのだが、今回はその先生との会食の際、是非読んでみてくださいと貸してくださった本の紹介。 著者のラッセル・コンウェルは、南北戦争で北軍に従軍し、その後弁護士、牧師、ジャーナリストとし…
今日の感想はまた古典の本です。 自分は古典の本を読むとき、デザインが綺麗で文字も大きく読みやすい理由から、『光文社古典新訳文庫』の本をよく読むのだが、今回はその文庫を書店で眺めていた時、目に留まって買ってみた本である。 ちなみに、自分なりの…
以前どこかのテレビで、三島由紀夫の日本語の美しさについて、評論家が熱く語っていたことがあった。 中学時代に『潮騒』、そして『仮面の告白』と確か途中まで読んでいた自分だったが、当時の自分は三島文学の美しさをいまいち理解できていなかった。そのた…
先日書いたブログで、百人一首が好きと紹介したが、今回はその中でもとりわけ個人的に気に入っている和歌を1つ紹介したいと思います。ちなみに参考文献は、前回にも紹介した 『眠れないほどおもしろい百人一首』 です。 眠れないほどおもしろい百人一首: あ…