お疲れさまです、幻想スナフキンです。
久しぶりですが、今年もぼちぼち読書記録を残していこうと思います。
今回紹介するのは、新幹線を乗る際に、一緒に読もうと思って東京駅で購入した、法医学ミステリー小説、
『ヒポクラテスの誓い』
という小説です。
本書は、とある医大の法医学教室に、研修医として入った主人公が、個性的な教授や准教授などとともに、様々なご遺体を解剖し、謎を解いていくというもの。
メディアでも、法医学に基づく作品はそれなりにあるが、やはり法医学に関しては奥が深い。
タイトルにもなっている〈ヒポクラテスの誓い〉だが、これは医学の父ヒポクラテスがギリシア神への宣誓文として謳ったもの。
この誓いの中で、ヒポクラテスは、患者を生きている者と死んでいる者で区別はしていない。
基礎医学と臨床医学の壁を越え、生きている者も死んでいる者も分け隔てなく同じ患者として取り扱う、その基本をしっかりと教えてくれるのが法医学だと思われる。
正直、ミステリーとしてはシンプルな感想を持ったが、最終的にそれが伏線として繋がっていくのは面白かった。
また、この作者、法医学に関する小説を作っているのだから、何か医学に関係する仕事や体験をしているのかと思いきや、決してそうではないらしい。
テーマについて編集者と相談したのち、頭の中でひたすら小説を練り上げて、それをパソコンで書き起こすだけというのだから本当にすごい。
本人曰く、物書きが生きながらえる理由として、『想像力を物語に落とし込む能力がある』とのことだが、まさに筆者の中山七里氏は、それが備わっているのだろう。
いつか小説も自分で書いてみたいと思うものの、こうした能力をどこで鍛えていけばよいのか、たまに考えてしまうものだ。
