2024-01-01から1年間の記事一覧
思春期の14歳中2の時、伊集院静氏の『海峡三部作』シリーズを読み、生きることの困難さ、そしてそれでもめげない人間の逞しさを学びました。 思春期に読んだ本の中の一冊として、とても心に刻まれています。 20代になってからは、『大人の流儀』シリーズを…
明日(2024年11月22日(金))映画化される作品になります。 映画を観る前に、小説で読んでみようと思って買った小説なのですが、あまりに面白すぎて、どんどんページを進めてしまいました。 以前自分も通った道の就活の時のことを思い出しましたが、作品として…
更新がだいぶ遅くなってしまいました。 最近読書から遠ざかっていたのですが、またゆっくりマイペースに読書習慣を継続していきたいと思います。 ついこの間、日本では衆議院総選挙が行われましたが、現代の日本の政治をしっかり見据えるために、自分の思想…
2週間前ほどの話になってしまうのですが、弾丸で仙台旅行に行ってきました。 というのも、現在JR東日本ではポケモンスタンプラリーというものがやっており、そのステージ駅として仙台駅がエクストラステージに設定されています。 www.jreast.co.jp 自分の大…
書店で目に留まり、『ギクッ』と思って購入した本。 なぜ働いていると本が読めなくなるのか (集英社新書) 作者:三宅香帆 集英社 Amazon 自分も含めてなのですが、明らかに現代人は、本を読まなくなったのではないかな、と思います。 自分が学生の頃は、電車…
古典の小説は、定期的に読もうと思っています。 よくお世話になっているのが、光文社古典新訳文庫ですが、今回ご紹介するのは、サン=テグジュペリの著作、 『夜間飛行』 という小説。 夜間飛行 (光文社古典新訳文庫) 作者:サン=テグジュペリ 光文社 Amazon…
ガザを改めて学ぶ上で、とても勉強になる一冊です。 ガザとは何か~パレスチナを知るための緊急講義 作者:岡真理 大和書房 Amazon 2023年10月7日の、ハマス主導のガザのパレスチナ戦闘員による奇襲攻撃に対して、イスラエルによる未曽有のジェノサイド攻撃が…
SNSばかり入りびたると、心身の調子が悪くなる感じがします。 デジタルデトックスではないけれども、スマホをいじるのから少し離れ、紙媒体の本を読むということも、健康維持の一つと考えています。 また、下手の横好きではあるけれども、『短歌を作ってみる…
2024年の今年は安部公房生誕100年。 今回も、まさに安部文学と言えるような作品を鑑賞。 今回の小説は、 『人間そっくり』 というSF小説。 人間そっくり(新潮文庫) 作者:安部公房 新潮社 Amazon 〈こんにちは火星人〉というラジオ番組の脚本家のところに、…
安部公房氏が生誕して100年の2024年。 本日ご紹介するのは、安部公房氏が完成させた最後の長編とされる、 『カンガルー・ノート』 カンガルー・ノート(新潮文庫) 作者:安部公房 新潮社 Amazon ある日突然、自分の脛に〈かいわれ大根〉が生えているのに気づ…
―何のために存在しているのか?その理由を考えることで、確かに人は、自分の人生を模索する。僕だって、それを考えている。けれども、この問いかけには、言葉を見つけられずに口籠ってしまう人を燻り出し、恥じ入らせ、生を断念するように促す人殺しの考えが…
先日、また自分の大好きな美術館、アーティゾン美術館に行き、 『ブランクーシ 本質を象る』 展を鑑賞してきました。 www.artizon.museum ブランクーシは、20世紀を代表するルーマニアの彫刻作家で、今回のように彫刻作品を主体とする、大規模な展覧会は、日…
現在深刻な状態になっている、パレスチナ問題。 戦闘員でない無防備の一般市民が殺され、何としても早急に即時停戦が望まれています。 今回紹介する 『続 まんが パレスチナ問題』 は、今から10年弱近く前の新書ではあるのですが、現在のパレスチナ問題を理…
20世紀の混沌を縦横無尽に漕ぎ渡り、人間と社会をめぐって、深い洞察の言葉を紡ぎつづけた安部公房。 その作品世界は、悪夢のようでありながら笑いに満ち、悲惨でありながら生のエネルギーに溢れています。(芸術新潮2024年3月号参照) 2024年の今年は、安部公…
『言の葉をついと咥えて飛んでゆく小さき青き鳥を忘れず』 当時の時事ニュースでも取り上げられた、俵万智氏の短歌。 イーロンマスクがTwitterをXに名称変更した際、その時に詠んだ短歌。 初めて目にしたとき、思わず声を出して唸ってしまいました。本当に天…
本日休みだったので、知人から勧められた、アーティゾン美術館の、 『マリー・ローランサンー時代をうつす眼』 を鑑賞してきました。 www.artizon.museu 彼女は20世紀に活躍した画家であり、キュビスムの画家として紹介されることも多くありますが、「前衛的…
こんなにも衝撃的で、感動した作品だとは思いませんでした。 間違いなく、自分の中での印象に残った傑作です。 今回ご紹介するのは、前回に引き続き、有吉佐和子氏の 『非色』 という小説。 非色 (河出文庫) 作者:有吉佐和子 河出書房新社 Amazon 物語は、終…
また名作に出逢いました。 2024年に、没後40年を迎える作家、有吉佐和子氏。 その有吉氏の幻の長編小説が、奇跡の復刊を遂げたということで書店でフェアをやっており、気になって手にしたのが、今回紹介する、 『青い壺』 という小説でした。 新装版 青い壺 …
近現代の文学は、作者がいて作品がある、というのが一般的である。 しかし、今回紹介する作品は、それとは異なる意味がある。 石牟礼道子氏が著した作品、 『苦海浄土』 は、水俣病の患者たちが本当の語り手だと、石牟礼氏は述べる。 水俣病の患者たちは、言…
―社会に出て、関わる人も広がって、本当に言いたいことを言って、何の曇りもなく自由に思いどおりに生きている人などそういないことを知った。 ありのまま生きているように思える人も、そんな強い自分であるために、どこかで無理をしている。 他人がどう思う…
スナフキンです。今年もどうぞよろしくお願いします。 今年初回の読書感想は、東京大学大学院医学研究科教授、康永秀生氏著の 『経済学を知らずに医療ができるか!?』 という、医療経済学の本。 経済学を知らずに医療ができるか!? 医療従事者のための医療経…