『言の葉をついと咥えて飛んでゆく小さき青き鳥を忘れず』
当時の時事ニュースでも取り上げられた、俵万智氏の短歌。
イーロンマスクがTwitterをXに名称変更した際、その時に詠んだ短歌。
初めて目にしたとき、思わず声を出して唸ってしまいました。本当に天才的な句だと思います。
そんな俵万智氏の最新の歌集となるのが、今回ご紹介する、
『アボカドの種』
という本。
俵氏も言っていますが、平凡な日常は、決して油断ならないのだと思います。
『日常の言葉集めて丁寧に一人のために生まれる短歌』
短歌に用いる言葉は、すごくシンプル。
日常的に何気なく使っているシンプルな言葉から、自分のオリジナリティを通じて、短歌が生まれる。
短歌と、それを作った本人との、言葉を通じた出逢い。よくよく考えてみれば、めっちゃ感動的なものではないだろうか。
大げさではなく、日常の些細なことが、実はとても感動的なのではないかと、逆説的に考えられるような瞬間を味わえるのが、短歌の魅力だと思います。
今後も俵万智氏の歌を鑑賞していきたいと思いました。