とりま文系歯科医師が自己投資。

読書好きな開成、一橋大卒文系出身歯科医師のマイペースブログ。読書を中心に学んだ知識をアウトプットすることで、何か社会が少しでも変わればなと思い開設。好きなテーマは小説全般、世界史、経済学、心理学、経済投資など。筋トレも趣味です。

2023-01-01から1年間の記事一覧

2023年もお世話になりました。2024年もどうぞよろしくお願いします。

あと数時間で、2023年も終わってしまいますが、本年もありがとうございました。 個人的なことになりますが、今年は年初から緊急の入院と手術があり、なかなかハードでインパクトのある一年でした。 読書感想を中心にしたこのブログでしたが、読書のペースは…

読書感想:『97歳の悩み相談』

97歳の悩み相談 (講談社文庫) 作者:瀬戸内寂聴 講談社 Amazon 本書は、京都・嵯峨野の寂庵にて、2019年1月27日に行われた『10代のための特別法話』などもとに、再構成したもの。 『Q:人に悪く思われないか、いつも気にしてばかりいます』 という質問には、…

大分旅行に行ってきました。

先月になりますが、10月19日から22日にかけて、大分旅行に行ってきました。 大分の知人に案内されながら、様々な場所を観光し、美味しいグルメを堪能。 国宝富貴寺 豊後牛のステーキや、佐伯のお寿司は本当においしかったです。 別府の地獄蒸しプリンも二回…

読書感想:『別冊100分de名著 フェミニズム』

『鴻巣:他者と関係を結ぶことについて、ノーベル文学賞作家のカズオ・イシグロは「横の旅」と「縦の旅」という言葉で説明しています。 グローバルな時代において、リベラルなインテリたちは「横の旅」をする。 つまり、世界に飛び出していってさまざまな知…

国立新美術館のテート美術館展に行ってきました。

お疲れ様です、スナフキンです。 本日は有休をいただきまして、少しゆっくり気分転換しようと思い、都心で遊んできました。 都内の美術館は、月曜日が休館日のことが結構多いのですが、六本木にある国立新美術館は本日開館していたので、そちらのほうに伺っ…

読書感想:『グローバライズ』

今回ご紹介するのは、木下古栗氏著の 『グローバライズ』 という本。 グローバライズ GLOBARISE (河出文庫) 作者:木下古栗 河出書房新社 Amazon 友人が読んでいて、興味を持って自分も読んでみたいと思った作家さんです。 読了後、非常に斬新かつ複…

読書感想:『100分de名著 ボーヴォワール 老い』

NHKテキストの『100分de名著』シリーズは、読みたいものが非常に多いです。 今回紹介する、ボーヴォワールの 『老い』 は、邦訳で二段組の上下巻、総ページは700ページ超という大著なのですが、上野千鶴子氏がとても分かりやすく解説してくださっています。 …

読書感想:『ハンチバック』

―私は紙の本を憎んでいた。目が見えること、本が持てること、ページがめくれること、読書姿勢が保てること、書店へ自由に買いに行けること、-5つの健常性を満たすことを要求する読書文化のマチズモを憎んでいた。その特権性に気づかない「本好き」たちの無…

読書感想:『未来のサイズ』

―短歌は、日々の心の揺れから生まれる。どんなに小さくても「あっ」と心が揺れたとき、立ち止まって味わいなおす。その時間は、とても豊かだ。歌を詠むとは、日常を丁寧に生きることなのだと感じる。(P.179) イーロン・マスク氏が、親しみのあったTwitterの…

読書感想:『傲慢と善良』

ライフスタイルの多様性は都会だからこそ許されるのであろうか。 自分の価値観を重視し、自由に人生を生きるのは『傲慢』なのだろうか。 帯拍子で、 〈『人生で一番刺さった小説』との声、続出〉 とのタイトルに惹かれ、書店で購入した辻村深月氏の小説。 傲…

読書感想:『動物農場』

最近色々とドタバタしていて、読書はしてはいるのですが、読書感想を書くペースがおざなり勝ちになっているスナフキンです。 今回は、ディストピア小説で有名な、ジョージ・オーウェルの作品で、代表作『一九八四年』と並ぶ、もう一つの代表作をご紹介したい…

アーティゾン美術館に行ってきました。

昨日お休みをいただき、日本橋のアーティゾン美術館で現在開催されている、 「ABSTRACTION 抽象絵画の覚醒と展開」展 を鑑賞してきました。 www.artizon.museum 19世紀末のフランスを中心としたヨーロッパ、芸術を生み出す活気と自由な雰囲気に満ち溢れる中…

映画『怪物』鑑賞してきました。

先日の休みに、映画『怪物』を鑑賞してきました。 gaga.ne.jp 実はノベライズを先に読んでいたので、ストーリーは理解していたのですが、やはりこれは劇場へ行かなきゃと思い、映画鑑賞。 怪物 (宝島社文庫) 作者:佐野 晶 宝島社 Amazon さすが是枝裕和監督…

読書感想:『レモンと殺人鬼』

Twitterの読書アカウント界隈で、『面白かった!』という反響が多かったので、自分も読んでみようと思って購入。 2023年第21回の『このミステリーがすごい!』大賞の文庫グランプリを受賞したらしく、ワクワクしながら読ませていただきました。 今回紹介する…

読書感想:『ロスト・ケア』(一部ネタバレあり)

GW中、都内では最終上映となった、長澤まさみ×松山ケンイチ両氏主演の映画 『ロストケア』 を鑑賞しました。(映画タイトルは『ロストケア』) lost-care.com ロスト・ケア (光文社文庫) 作者:葉真中 顕 光文社 Amazon 延べ43人もの人間を殺害し、戦後になって…

読書感想:『ユートピア』

本日も、湊かなえ氏の小説をご紹介。 以前から購入してずっと積読だったのですが、やっと読み終えることが出来ました。 ユートピア (集英社文庫) 作者:湊かなえ 集英社 Amazon 物語の舞台は、緑豊かな海辺に面した、人口7千人の鼻崎町と言う町。 過去には一…

読書感想:『絶望読書』

人間は、人生で絶望する。 絶望した時に、何が必要だろうか? 立ち直りの方法だろうか?励ましの言葉だろうか? 『それよりも前に、必要なものがある』 と、本日紹介する本の著者、頭木弘樹氏は言う。 頭木氏は、大学3年の20歳の時に難病になり、13年間の闘…

読書感想:『統一教会 何が問題なのか』

現代の日本政治を考える上で、この問題はもう目を背けるわけにはいかないだろう。 昨年から買っていたのですが、今回やっと 『統一教会 何が問題なのか』 を読み終えました。 統一教会 何が問題なのか (文春新書) 文藝春秋 Amazon 宗教はそれを信じる者のア…

読書感想:『対岸の彼女』

『―結局さ、のっぺりしすぎてるんだよ、とナナコは言っていた。 何もかもがのっぺりしてる。毎日、光景、生活、成績、全部のっぺりしてるから、いらいらして、カーストみたいな理不尽な順位をつけて優位に立ったつもりにならなきゃ、みんなやっていられない…

読書感想:『カインは言わなかった』

血の滲むような、言葉では表現しつくせない努力や根性を持って見せても、 『絶対に超えられない、人智を超えたもの』 というものを、誰しも感じたことがあるに違いない。無論自分もそうしたものがあると痛感して生きている。 今回紹介する小説においても、何…

読書感想:『生きづらさについて考える』

生きづらさについて考える (毎日文庫) 作者:内田 樹 毎日新聞出版 Amazon どうして今の若い人たちは、こんな政治の現状に抵抗しないのだろうか。 現状政治の全てを否定するわけではないが、ここまで自分達に不利になるような状況の中で、なぜもっと若い世代…

読書感想:『死刑について』

今から57年前、静岡県で一家4人が殺害された、いわゆる袴田事件。 つい先日の2023年3月20日、死刑が確定していた袴田さんの再審開始が確定しました。 今後早期の無罪で決着がつく可能性があり、死刑の冤罪の可能性がある事件においては、歴史的にも重大な出…

読書感想:『経済は地理から学べ!』

文系で大学受験をした時、好きだった教科が、世界史と地理でした。 どっちがより好き、と言うわけではなく、本当にどっちも好きで、それぞれの教科を学べば学ぶほど、互いに知識が相互連関し、より社会に対する理解が深まっていったのがとても楽しかった記憶…

読書感想:『遠い山なみの光』

目まぐるしく変化する激動の世界において、自分と世の中の関係性が上手く分からない、またそこまで言語化することは無いにしても、漠然と未来の世界にぼんやりとした気持ちを持つことはあると思います。 今回紹介する、ノーベル文学賞作家、カズオ・イシグロ…

読書感想:『中学生から知りたいウクライナのこと』

『歴史がくり返してきた重要な問題のひとつは、たとえば日本のような戦場から離れた国に住む人びとの、当事者意識の減退と、関心の低下、そして倦怠ではないか、つまり「胸の痛み」が持続しないことではないか、ということです。(P.3)』 理解を深めるのに、…

本年もどうぞよろしくお願いします。

お疲れ様です、スナフキンです。 本年もどうぞよろしくお願いします。 引き続き、読書をモチベーションにして、自分自身のレベルアップに役立てたいと思います。 新年からちょっと風邪気味で体調がすぐれないので、正月は家でゆっくり過ごそうと思います。

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