先日の休みに、映画『怪物』を鑑賞してきました。
実はノベライズを先に読んでいたので、ストーリーは理解していたのですが、やはりこれは劇場へ行かなきゃと思い、映画鑑賞。
さすが是枝裕和監督。
高校1年の時に、『誰も知らない』を鑑賞して衝撃を受けて以来、ずっと注目していますが、本当に天才だと思っています。
正直、人生に残るくらいの、傑作でした。
小説を読み始めたときも、映画のタイトルが『怪物』なので、どの登場人物が、怪物的に鬼畜なキャラクターなのか、それとも複数人いるのか、ずっと考え続けていました。
しかし、この作品は、『怪物』をさがすようなものではありませんでした。
作品の革新的なテーマを語ってしまうと、ネタバレに限りなく近づいてしまうので、正直多くは語れないのですが、プログラムに掲載されている、作家の角田光代氏のコラムを引用します。
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怪物探しの映画ではなかった。
私たちの内にいるかもしれない、ちいさくてもろい、すべての怪物に寄り添う映画だった。(P.25)
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映画の好みは千差万別だし、評価軸もバラバラだとは思います。
万人全てに、自分が感動した映画を観て欲しい、みたいなことは言うつもりはありません。
ただ、少なくとも、この映画を皆が鑑賞したら、世界はもっと優しい世界になるのではないか、そのように感じた映画でした。