お疲れ様です、スナフキンです。
今日で早くも今年の半分が経過。
社会人になって費やす時間は減ってしまいましたが、人生の深みを得るため、積極的に読書や映画鑑賞の時間を作っています。
ということで、今回は、中でも印象深く、学ぶことの多かった本や映画を少しご紹介。
【本バージョン】
1.暇と退屈の倫理学
2.消費社会の神話と構造
3.余命10年
特に1番目の本は、退屈とは何か、現代消費社会の暇と退屈が抱える本質を鋭く突いた哲学書で、非常に考えさせられる名著でした。
資本主義の全面展開によって、少なくとも先進国の人間は豊かになった。だが、暇を得た人々は、その暇をどう使って良いのか分からない。
資本主義の中で生み出された、暇や退屈とどう向き合い、生きるべきかという問いに対して、本書は様々な考察がなされており、現代社会の方向性のあり方を問うものであったと思います。
そして2番目の本は、その1番目の本で引用されていた、フランスの哲学者ボードリヤールの有名な名著。
現代の高度な消費社会では、モノの価値は記号化され、構造的な差異の体系に組み込まれていることを論じ、『個性』というものさえ、資本主義社会では際限なく生み出されるものだという痛烈な事実を提起している。
個性が求められる現代社会において、自らを際立たせる『個性』すら、資本主義社会によって成立しているのかと考えたときには衝撃的でした。
【映画バージョン】
1.オフィサー・アンド・スパイ
2.そして、バトンは渡された
3.アナザーラウンド
1番目と、2番目が、特に本年で印象に残る作品かと。
1番目の映画は、自分の人格形成に多大な影響を及ぼした『戦場のピアニスト』で有名な、ロマン・ポランスキー氏が監督を務めた映画。
内容は19世紀末フランス、実際に起きた、ユダヤ人将校のスパイ冤罪事件、『ドレフュス事件』を基にした実話作品。
この事件はシオニズム運動の契機となった、世界史上では非常に有名な事件ですが、正義や真実を求めた先にある、立場の違いに基づく皮肉な運命の差異というものが、非常に鮮明に描き出されており、さすがロマン・ポランスキー監督だな、と思ってしまった。
2番目は割と日本映画として有名だけど、本屋大賞を受賞した瀬尾まいこ氏の同名ベストセラー小説を、永野芽郁、田中圭、石原さとみさんなどの共演で映画化されたもの。
複雑な環境の2つの家族。
ストーリーが展開する中で、次第にそれらが交錯していき、感動の結末を迎える。
本当に泣いてしまいました。めちゃくちゃ感動作。
明日から2022年も後半へ。人生を楽しみながら、今後も多くの本や映画と触れ合いたいと思います。