今回ご紹介するのは、木下古栗氏著の
『グローバライズ』
という本。
友人が読んでいて、興味を持って自分も読んでみたいと思った作家さんです。
読了後、非常に斬新かつ複雑な気分に襲われました。笑
木下氏の小説を、どのように表現していくか非常に難しいです。
一般人が表現したら、下ネタ、変態、異常性ともとれるような内容を、芸術と言う枠組みにまで昇華するところが、何か癖になってしまう。
「この文章は何か違う」という強烈な違和感が、とても病みつきになってしまう。
本書における、木下古栗のインタビューでも、
『昔、知らない本をパッと開いて読んだ時に感じた「この文章は何か違う」という衝突、距離感があってほしい。』
と述べています。
本書の『グローバライズ』の由来も、
『各編が何となく連なるような感覚で「グローバライズ」にした。「グローバル」とか「グローバル化」という言葉は薄っぺらく濫用されがちだと思うが、そういう軽い言葉としての感覚。』
という意味合いがあるようです。
非常に不思議なのですが、少し病みつきになってしまう感覚が忘れられない作家さんであります。