最近気持ちが少し沈んだりすることがあり、休日にも慢性的に疲労が蓄積していて、無気力で何もしたくないという時がありました。
何かしなきゃ、と思うと逆にプレッシャーになるので、出来るだけそうした時期は休息の時間をしっかり取ろうと思っているのですが、そんな時に心の支えになってくれるのが、やはり本なのだなと実感しました。
特に、何十年も何百年も、無数の人々の眼力に耐え、人類の経験知の集積として評価されているものが古典であり、人生の指針に迷ったときには、自分も積極的に古典を読むようにしています。
今回ご紹介する本は、現立命館アジア太平洋大学学長で、生粋の読書家として有名な出口治明氏の、
『人生を面白くする本物の教養』
という著書です。
本書で出口氏も、古典の優位性について説明がされています。
出口氏は教養のことを、
『人生を面白くする生き方の問題』
と捉えています。
また、グローバルなビジネス社会を生きる上での武器にもなり、そして何より、人生を面白くするためのツールであると記しています。
多くの人が近いことを語っていますが、とても共感するのは、教養というものを培うのが、『本・人・旅』であるということ。
特に本はその中の割合でも5割を占めており、非常に有益なツールであると示しています。
冒頭で出口氏は、ココ・シャネルの発言を引用しています。
-私のような大学も出ていない年をとった無知な女でも、まだ道端に咲いている花の名前を一日に一つぐらいは覚えることができる。一つ名前を知れば、世界の謎が一つ解けたことになる。その分だけ人生と世界は単純になっていく。だからこそ、人生は楽しく、生きることは素晴らしい。(P.14)
特に自分が体力的精神的に疲れていた、と言うのもあったのですが、この生きることを楽しくさせてくれるシンプルな発想が、非常に胸に突き刺さりました。
読書が趣味で良かったと思います、これからも少しずつでも、生きる楽しみを見つけながら人生を歩んでいきたいと思います。