最近仕事もプライベートでも考え事が多く、悩みすぎて体調を崩すこともあり困っていたのですが、とあるYoutubeで本書を知り、興味があったので今回紹介する本書を購入して読んでみました。
著者は明治大学教授で、メディアにも多数出演されている堀田秀吾氏。
人類は他の生物と比べ、『考える能力』を身に付けているが、逆にそれが弱点になってしまうことがある。
それは、『考えすぎてしまう』ということ。
本書によれば、現代人は、中世の人間が一生のうちに処理していた情報量を、たった一日で処理をしているとのこと。
ただ、そもそも世の中は不安でできている。
何かを怖いと思う気持ちも、何かをしたいという欲求も、全ては不安から起きるものであり、これ自体のメカニズムは旧石器時代から何も変わっていない。
考えることは決して悪いことではないが、現代は昔と違い、情報量が非常に多い時代。
『不安にならないようにしよう』と考えるのではなく、『不安とうまく付き合っていこう』と言う考え方を持つことが大事だと筆者は述べています。
本書には考え方に関する研究テーマがいくつも紹介されているのですが、今回もその中から自分が特に勉強になった部分を紹介していきたいと思います。
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(1)『今この瞬間』に意識が無いとき、脳は不安を呼び込んでしまう。
ハーバード大学の心理学者キリングズワースとギルバートの研究によると、
『幸福に必要なことは、心身が集中することである』
と科学誌『Science』に発表している。
つまり、目の前のことに集中できていない時には、幸せを感じづらい。集中している時には幸せを感じやすいということ。
⇒時間を忘れるほど何かに集中していると、充実感があるのはそういうこと!
(2)思い出にひたると脳が老化していく
理化学研究所の研究で、過去の記憶を長時間思い出すと、その記憶が脳にしまわれるときに『タウ』というタンパク質が蓄積されることが分かった。
しかもそのタンパク質は、脳に蓄積され続けると記憶障害を引き起こすことが明らかになったという。
⇒長時間過去の思い出にひたり、かつそれが頻繁になってくるほど脳が老化しやすくなる!
(3)感情はいろいろと複雑なものを味わった方が精神的に良い
スペインのポンペウ・ファブラ大学のクオイドバックらの研究によると、感じる感情が多様である、様々な感情が沸き上がってくる人の方が精神衛生的にも健康で、幸福度が高いことが分かった。
⇒ラクなことや嬉しいことだけを経験するだけでなく、様々なことを経験し、多様な感情を味わいながら、有るがままを受け入れていくことが究極の幸せということ。
自分自身も決して考えすぎず、幸福度を高めながら生きていきたいと思うようになりました。笑