思春期の14歳中2の時、伊集院静氏の『海峡三部作』シリーズを読み、生きることの困難さ、そしてそれでもめげない人間の逞しさを学びました。
思春期に読んだ本の中の一冊として、とても心に刻まれています。
20代になってからは、『大人の流儀』シリーズを読み、人生の辛苦を味わい、熟成された大人としての格好良さを学びました。
今の現代においては、ややもすれば頑固、時代遅れ、と思われる発言も多々あったと思うのですが、冷静に、じっくりとその発言に耳を傾けてみると、そこから学ぶべきものも非常に多かったです。
―人間は皆が皆強く、逞しい生きものではないが、弱弱しくて、くじけてばかりいる生きものではない。踏ん張り切れないように思えても、そんなに簡単にはこわれない。人間の身体には、そういうものが備っているのだ。
“人々はいろんな事情を抱えて、それでも平然と生きている”(P.187)
お亡くなりになるのが非常に早かったと思います。もっと、現代に対して非常に辛口な批評をもっとしていただきたかった。
これからも伊集院静氏の著作を読んでいきたいと思います。