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読書好きな開成、一橋大卒文系出身歯科医師のマイペースブログ。読書を中心に学んだ知識をアウトプットすることで、何か社会が少しでも変わればなと思い開設。好きなテーマは小説全般、世界史、経済学、心理学、経済投資など。筋トレも趣味です。

読書感想:『カエルの小指』

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 お疲れ様です、スナフキンです。

 自分の中で、かなり充実感のある、素敵なミステリー小説に出逢えました。

 

 つい最近、阿部寛主演のカラスの親指という映画を観たのですが、この映画が非常に感動する名作でありました。

 内容としては、主人公のベテラン詐欺師のタケが、あることをキッカケにテツという男と出会う。

 二人はコンビを組み、様々な詐欺を重ねていくのだが、ある日二人のもとに、まひろという少女が現れ、その姉のやひろ、恋人の貫太郎の三人がタケとテツの住んでいる家に転がり込み、それから五人の奇妙な共同生活が始まる。

 そして、とある出来事をキッカケに、人生逆転の大規模な詐欺を企てる、というお話なのですが、この最期の結末が非常に感動的で、最近観た映画の中でもかなりの名作でした。

 

 そして、今回紹介する本は、その『カラスの親指』の続編の、

カエルの小指

というミステリー小説。

 

 

 筆者の道尾秀介の作品を読んだのはこれが初めてなのですが、道尾氏の作品は、ミステリー小説であるにも関わらず、心が温まる形での『どんでん返し』が起こる、魅力的なものが多い。

 

 巻末の解説でも、教育系YouTuberのヨビノリたくみ氏が、筆者の道尾氏にインタビューしているのですが、道尾作品で、続編がある小説は非常に珍しいらしいです。

 

-道尾さん曰く、作品を書く際は常に「これ以外のエンディングはありえない」という気持ちで物語を終わらせるらしく、基本的に続編という形はやりたくないとのことでした。

 すると自然に湧く疑問は「なぜ『カエルの小指』という作品が例外的に生まれたのか」ということになると思うのですが、それは「登場人物たちにまた会いたくなったから」だと言うのです。

 こんな素敵な理由があって良いのでしょうか?

 ファンだけでなく、著者自身もこの作品の登場人物たちが大好きなようです。

 

 世の中が最近暗いニュースが多い中で、結末がほっこりする小説は非常に有意義なものですよね。今後も道尾秀介作品、チェックしていきたいと思います。

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