早いものでもう30年以上も人生を歩んでいる自分であるが、最近『死』を意識して毎日を生活している。
ただしそれは決してマイナスやネガティブなものではなく、
『もし、明日人生を終わるとしても、自分の人生、本当にいい人生だった。楽しかった。』
と心の底から思える生き方をしたいからこそ、その対極の『死』を意識するようになったということである。
自己啓発本に関しての見解は結構人それぞれだとは思うけれども、その中に少しでも心に留まる何かがあるのなら、決して自己啓発本も悪いものではないと思う。
ただ単に読んで、一瞬目が冴えて、その後何の変化もなかったら意味ないとは思うけれども。
今回は中谷彰宏氏の本を読んだ。
とても印象に残った内容をいくつか。
《もし生まれ変わっても、同じ失敗を出来る》
1998年のワールドカップで、イングランド代表のベッカムが、自身を転倒させた選手を足蹴にし、レッドカードを受けて一発退場になった出来事があった。イングランドはそのまま敗退し、ベッカムはイギリスのヒーローから、一転してバッシングの対象になった時があった。
時が過ぎ、とあるスポーツインタビュアーが、
『今までの人生で1回だけやり直したいことがあるとしたら、どの場面ですか』
と言って、ワールドカップのレッドカード退場の話を振った。
それに対しベッカムは、
『やりなおしたいことはない』
と答える。
『ということは、同じ状況になったら、また同じことをするのですか』と言う質問に対し、
『する』
と答えたという。
筆者の中谷彰宏氏は、これが器の大きさだと述べている。
『過去のここを直したい』と思う時点で、器が小さい。
興味を未来に持って行くことが大切なのだという。
正直、『あの時こうした選択をしておけば、今頃●●だっただろうなあ、、、』
と思うことはまだある。そういう意味では俺もまだまだ器は小さいのであろう。
ただ、生まれ変わっても歯科医師やりたいと思うし、自分の人生の歩みに無駄なことなど何一つないと信じて人生を生きている。
そうした姿勢があるからこそ、このアドバイスが身に染みたと思っている。
《1人の時間を持っている》
器の小さい人は、常に誰かと一緒にいようとする。
『1人であの人は何をやっているんだろう』という、皆が知らない時間を持つと、器が大きくなる。
男の方がこれが得意であり、男性ホルモンの働きで、男は孤独に1人になりたいと考える傾向がある。
器の大きい人は、決して友達は多くはない。ただし、深い付き合いはする。
1人の行動が出来る。
1人の時間を持っている。
1人の空間を持っている。
そういうことが、器を大きくしていく1つの方法だと中谷氏は説く。
まあ、俺も1人旅大好きですし、これはまさに当てはまるんだろうなあと納得。
筋トレすると男性ホルモンが出るので、筋トレする人も確かに黙々とやっている人が多いのは、そうした影響なのだろうか。
ややもすると、『孤独』ってマイナスのイメージに囚われがちだけど、決してそんなことは無いと思う。しっかりと自分を見つめる時間は本当に必要だと感じる。
改めて1人の時間の大切さを感じた。