とりま文系歯科医師が自己投資。

読書好きな開成、一橋大卒文系出身歯科医師のマイペースブログ。読書を中心に学んだ知識をアウトプットすることで、何か社会が少しでも変わればなと思い開設。好きなテーマは小説全般、世界史、経済学、心理学、経済投資など。筋トレも趣味です。

無理して『仕事を好きに』なる必要なんてないと思う

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 日々の情勢を調べるためにお世話になっているアプリ『Newspick』で興味深い記事があった。

 新型コロナウイルスによる経済的打撃を特に受けたフリーランスの人達。

 そんな方々の多くが転職を考えている中、『お金の備え』だけでなく、『心の備え』も今後考えていく必要がある、とライターの宮本恵理子氏は述べている。

www.businessinsider.jp

 自分は緊急事態宣言下でも仕事が減らなかった医療職なのですが、とても共感する部分があったので感想を書いてみようと思いました。

 

 筆者の宮本氏は、これから先のキャリアを前向きに考えていくための、『キャリア自律』の思考として、以下の5つを挙げている。

 

(1)「好きを仕事に」にこだわらない

(2)キャリアプランの呪縛から自由になろう

(3)自分にとっての「心地いい活躍レベル」を見つける

(4)「受け身の仕事」を「価値ある仕事」へ。ジョブクラフティングの発想を

(5)まずは、自分の「傾向」を観察する

 

 細かい内容に関しては是非出典元を読んでいただければと思うが、その中でも個人的に特に共感したのは、(1)と(2)と(4)である。

 

 以前メンタリストDaiGo氏のブログで、『キャリアプランニングの罠』という内容の記事を読んだことがある。

daigoblog.jp

 

 この記事では、自分も興味がある社会心理学の分野で、ハーバード大学の教授をしているダニエル・ギルバート氏が、

『いわゆるキャリアプランニングというものは意味がないのではないか』

というレポートを出していると紹介する。

 そしてそのキャリアプランニングが失敗に終わりやすい理由として、3つの理由を挙げている。簡単に内容を説明する。

 

1.ワイド・アイド・オプティミズム

若い頃に自分がしたい理想を掲げ、仕事に対して高い理想や希望を持っている人ほど、次第に燃え尽きてモチベーションが下がり、結果的に人生の満足度も低下してしまう。

 

2.ミスウォンティング

 10年後の理想として今思い描いている未来があったとしても、実際に10年経ったその時に同じように考えているかどうかは分からない。

 若くて多くの経験をしていない頃はまだ視野が狭く、その段階で考えた理想を絶対的なものだと思ってしまうと、将来的に後悔する可能性も非常に高くなってしまう。

 

3.エモーショナル・フィール

 人生が変わるかもと思った喜びは、たった半年で元のレベルまで戻ってしまう。

 一流の企業についたり、年収が跳ね上がったりなどという喜びは、一瞬で慣れてしまうってことですね。

 人間なんてそんなもんwww

 

 こうした点を考えた結果、未来における自分の感情や欲望、モチベーションなどの状況を把握するのが人間はとても苦手と言うのが分かる。

 だからこそメンタリストDaiGo氏も主張しているが、

『今に集中して、今ベストなのは何なのか? 今思っている目標に沿って考えた時に今やるべきことは何なのか? 今この瞬間に集中すべき

と説いている。

 

 いやー個人的に自分の人生を振り返っても、本当にそうだと痛感する。

 20代半ばのころはまさに『キャリアプランニングの罠』にハマっていたと思うし、馬鹿みたいなプライドと相まって、非常に自分で自分を苦しめていたと思う。

 

 今自分がやっている歯科医師という仕事だって、最初からなりたいと思っていたわけではなかった。

 ただ、患者さんや周りのスタッフや仲間と関わっていくうちに、自然と自分のやっている仕事に価値ややりがいを感じ、思いもよらなかった感動に出くわすことがある。

 

 キャリアプランを緻密に考えて、圧倒的な努力で忠実にキャリアを積み上げていく生き方ももちろん素晴らしいとは思うが、想定外の出来事や予定していなかった経験をしつつ、その中で新しく感じる幸せも決して悪くはないのではと思う。

 

 仕事の経験値はまだ決して多いわけではないが、個人的にはそう思う。だからこそ、今回の記事に関して非常に共感を覚えたのだろう。

 

 経験やライフステージによって考えは変わる変わって当然。

 そんな変化を楽しみ、周りの人々の価値観も尊重できるようになれれば、人生って充実するんじゃないかなあ。

 自分で言うのもあれですが、意外に良いコト言っていると思います(笑)

 10年前の自分に逢えるのなら、ぜひ逢って飲みにでも連れていきたいと思います。

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