とりま文系歯科医師が自己投資。

読書好きな開成、一橋大卒文系出身歯科医師のマイペースブログ。読書を中心に学んだ知識をアウトプットすることで、何か社会が少しでも変わればなと思い開設。好きなテーマは小説全般、世界史、経済学、心理学、経済投資など。筋トレも趣味です。

読書感想:『本当の自由を手に入れるお金の大学』

 月末の世界史能力検定に向けて毎日世界史の勉強をしているため、新規の読書の冊数がかなり減っています。

 

 でもこうした時でも意識高い方は変わらず読書を続けているんだなあと思うと、

『自分の視野はもっと広くなきゃいけないなあ』

と常々思います。

 そうした意識も今後モチベーション挙げていかないといけませんね(汗)

 

 さて、そんな中で本日ご紹介するのは、Youtubeでも有名なリベラルアーツ大学』の両学長が書いた、

本当の自由を手に入れるお金の大学

という本を軽くご紹介したいと思います。

 書店で資産運用関連の本を調べていた時に、目に入ったのがこの本であり、とても分かりやすくココから自分もYoutubeを拝聴するようになりました。

 

本当の自由を手に入れるお金の大学

本当の自由を手に入れるお金の大学

 

 

 そもそも、自由な生活と言うのはどのような生活なのでしょう。

 本書で記されている通り、

自由な生活』と言うのは、『生活費<資産所得』である状態と説明します。

 

 資産所得は資産を働かせることによって得られる収入で、配当&利子所得不動産所得などのもの。給与所得事業所得と言った労働所得とは別の種類の所得。

 

 こうした資産所得を増やし、生活費を下げることで、『(働くor働かない)の選択が可能な生活』を獲得でき、『自由な生活』が出来ると説明しています。

 

 現実問題として、『お金なくして自由なし!』と言うのが、資本主義社会のリアルであることは間違いないので、著者の言うことは至極真っ当な主張。

 

 自分自身、生涯かけての目標は、『知識の最大化』と、『自由な時間を手にして、大きく社会貢献すること』の2つをスローガンにして生きています。

 自分も自由な生活というものを手に入れるには、本書のアドバイスは非常にタメになるのだなということを実感しました。

 

 それでは、『自由な生活を』学ぶためにはどうしたらよいのか。両学長は、お金にまつわる5つの力を紹介しています。

①貯める

②稼ぐ

③増やす

④守る

⑤使う

 この5つの力を鍛えるかどうかで、人生は大きく変わると著者は主張しています。

 細かい内容はそれぞれ本書に書かれているので割愛しますが、その中でも印象的だった、

『⑤使う』力

について簡単に紹介したいと思います。

 

 実際に、本書の通りに力を蓄えて、『自由な生活』を手にしたとしても、それ自体が幸せとは限らない。

 自由ゆえの孤独、不安、責任というものが伴い、自由と言うのはとてもコントロールするのが難しいもの。

 

そんな時、『お金を使う力』があれば、

・孤独にならず

・不安にならず

幸せな自由人として生きられると説いています。

 

 

 『使う力』のある人は、具体的に以下のような形でお金を使うことが多い。

 

【いいお金の使い方】

・寄付、プレゼントにお金を使う:人・社会との繋がりを高める。

 

・豊かな浪費にお金を使う:心が豊かになる浪費も大事。自分が好きなものにお金を使う。

 

・自己投資にお金を使う:自分の知識欲・好奇心を満たしながら、仕事を通じて社会に価値を提供していく。

 

 資産形成の過程でも、『使う力』を磨くことは重要になる。こうした部分の意識も高めていきながら、資産形成の方法を学んでいきたいと思います。

 

 

アメリカ大統領選後のパックン発言に想うこと

 お疲れ様です。スナフキンです。

 先にお断りしておきますが、今回のブログは、特定の誰かを批判、または礼賛するものではありません。あくまで冷静に考えたことを書いています。

 

 今回は読書のブログではなく、アメリカ大統領選に関する個人的なエッセイになります。どうぞよろしくお願いします。

 アメリカ大統領選に関する話題が現在盛り上がっていますが、こうした歴史的な瞬間も珍しく、また、月末の歴史能力検定のため、現在世界史を復習していることもあってか、個人的にこの話題に関してもエッセイを少し書いてみたいという気分になりました。

 

 2020年11月9日現在、歴史的な激戦となったアメリカ大統領選では、民主党バイデン前副大統領が勝利宣言する一方、トランプ大統領は敗北宣言をせず、法廷闘争も辞さない構えを見せています。

 

 本来ならばで敗北が決まった候補は敗北宣言を行い、その後勝利した候補が勝利宣言をするという流れですが、現在は非常にこじれた不安定な状況になっています。

 

 こうした状況に対し、パックンこと、米国出身タレントのパトリック・ハーラン氏が、スポーツ報知のインタビューで、このように感想を述べました。

 

『-当初は郵便票が集計されておらずトランプ氏優勢の流れに。自身もトランプ勝因のコメントを考えていただけに「ガッカリしていたから当然うれしい。でもトランプ氏に7000万人以上も投票したアメリカ人がいるのにもガッカリ」と肩を落とす。

(2020年11月9日 6:00配信 スポーツ報知)』

hochi.news

 

 するとこのインタビューに対し、橋下徹氏がTwitterで以下のように反論のコメントをしました。

『-このような考え方がアメリカ分断の最大の原因。なぜトランプが支持されているのか、トランプ支持者をバカにせずに真剣に考えるべき。

(2020年11月9日 10:08配信 Twitter)』

www.sponichi.co.jp

 

 私自身、トランプ大統領を支持する立場ではなかったのですが、今回の橋下氏の発言に関しては、自分もトランプ人気の原因を追究したいと思っていただけに、非常に的を射ていて、完全に同意できるものだな、と思ってしまいました。

 

 誤解の無いように申し上げると、私は橋下氏自身のあらゆる主張に賛同するわけではありません。むしろ考え方によっては大きく異なる分野もあるのですが、それでもやはり、橋下氏の主張には、たとえ異なる論陣であっても、傾聴に値する場面が多くあるなと思っています。

 

 

『私はあなたの意見には反対だが、あなたがあなたの意見を言う権利は命をかけても守る。』

 これは私の座右の銘にしている、啓蒙思想ヴォルテールの言葉です。

 

 パックン氏はハーバード大卒業の大秀才であり、頭脳において全く文句ない方だと思います。

 ただ、こうした優秀な人物が、自らの立場と異なる人間を応援する相手を下に見るような態度(もしかしたら本人には自覚が無いのかも知れないけど、でも無かったら尚更問題)を取り、それが現場のアメリカ本国で広く浸透しているのだとしたら、それこそ非常に良くないムードなのでは、と思います。

 

 私はアメリカ国民ではないので、現地の本音や雰囲気は、全くわかりません。

 

 しかしながら、立場の異なる人間の主張を理解し、相手にも一定のリスペクトと礼節を持って接することは、アメリカから遠く離れた島国にいる我々日本国民も、教訓として持っていなければならないのではないのでしょうか。

 

『異文化理解とは自分達の文化を理解することから始まる』

 これは現在世界史のバイブルとして用いている参考書の著者、荒巻豊志氏の発言ですが、相手を理解するということを怠ってはいけない、決して尊大にはなってはいけないのだな、ということを、改めて強く認識しました。

上野の『Bar Bookshelff』さんに伺って来ました。

 先日一橋大学の同級生と5年ぶりくらいに近況報告を兼ねて話そう、ということになり、仕事終わり上野で会食を行いました。

 

 個人的に酒飲みながら牡蠣喰いてえな~と非常に強く思ったので、今回はオイスターバーに最初行くことに。

 

 今回選んだお店は、

オイスターテーブル 上野さくらテラス店さん。

www.oysterbar.co.jp

tabelog.com

 上野駅から徒歩すぐで、アクセスに非常に便利なところです。

 

 久しぶりの再会でお酒と話が進み、食事の写真をほとんど取り忘れてしまいましたが、生ガキ含め非常においしい牡蠣料理を堪能できました。

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 スコットランドウイスキーの聖地、アイラ島では、名産のウイスキーボウモア』をかけながら牡蠣を食べるのですが、今回少し真似してみました(笑)

 牡蠣の生臭い感じが中和され非常にいい感じです。でも客観的に見たら気取ってるかなw

 

 

 

 その後Twitterでもアカウントをフォローさせていただいて、以前から行ってみたかったお店、Bar Bookshelffさんにお伺いしてきました。

barbookshelff.com

 

 本に囲まれたBarと言うのが魅力的で、本好きが集まる楽しい空間というのが、意外に斬新なイメージでした。

 マスターさんも優しく、その日はみずみずしい梨もおつまみとして頂きました。

 

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 その日飲んだウイスキーは、ザ・グレンリベットアードベッグのそれぞれ1杯。こうした空間を今後も大事にしたいと思います。

 マスターさん、ありがとうございました。

 

『ウイスキー検定』の結果が出ました。

 9月末に行われたウイスキー検定の結果が返却されました。

 

whiskykentei.com

 

 自分は3級と2級の併願で受験をしたのですが、結果は以下の通り、

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無事に合格することが出来ました。

 

 ただ正直2級は結構難しいな、と言う印象を受けました。

 復習はまだ本格的に行っていないのですが、来年以降1級をチャレンジするとなると、今回勉強に使ったテキストをもう一回り深く読んでいかないといけないかな、と言う感じです。

新版 ウイスキー検定公式テキスト (SJムック)

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  • 発売日: 2018/10/12
  • メディア: ムック
 

  勿論個々のウイスキーの詳細について深く理解することも大事なのですが、

スコットランドの英雄、ウィリアム=ウォレスの生涯を描いた映画は?』

『ケンタッキーのルイヴィルを流れる川は何?』

アイルランドグレートブリテンに併合されたのは何年?』

など、歴史地理、雑学まで幅広く出題されるのがこの検定の特徴です。

 

 1級は上記のテキストを深く読む他、参考図書や公式問題集も含めて網羅的に勉強する必要があると思われます。

 2021年2月19日の検定には正直間に合いそうもないですが、2021年9月の検定までには、しっかり仕上げて、ウイスキー1級合格を目指したいと思います。

 

読書感想:『ビジネスエリートになるための教養としての投資』

  お久しぶりです、スナフキンです。最近ブログの更新が遅れてしまっていて反省しています。(前にもこんなことを言っていたようなwww)

 

 先月は以前から公言していたウイスキー検定の試験勉強に集中していたのですが、現在は来月末に行われる歴史能力検定の勉強を行っていて、今度はそちらの方にリソースを割いており、読書及びブログ更新のペースが落ちている感じです。汗

 自己投資のブログなので勿論自分のペースで書けばいいんだけれども、やはり一定のペースでは書く必要があるとは思いますよね。習慣化したいと思います。

 

 本日紹介するのは、農林中金バリューインベストメンツCIOの奥野一成氏が書いた、

『ビジネスエリートになるための教養としての投資』

と言う本です。

 

ビジネスエリートになるための 教養としての投資

 

 自分自身、生涯かけての課題だとは思っているのですが、常にエリートになるための努力をしたいと心がけています。

 以前も世界のエリートが何を意識しているのかを学びましたが、今回も、エリートの定義が本書に記されています。

 本書で筆者の奥野氏は、

『世界中のエリートは、自分なりの仮設構築・検証と言う思考癖を当然のように持っている。』

と述べています。

 歴史や経済や社会文化的背景の知識を多く吸収し、諸問題に対する仮説を導くことによって、Googleで調べるだけでは得られない自分なりの主張を持つことが、ビジネスでは極めて重要だと主張されています。

 ブログに関しても、こうした自分なりのコンテンツを充実させることで、独自の体系的な知識の構築をすることが出来るわけで、そうした意味ではこうしたブログ活動も大事な一環なのかなと思ったりしました。

 

 本書は投資に関する有益な書籍なのですが、投資の本質を理解し、自分の中で体系化することで、ビジネスエリートになるためのモチベーションアップになれば良いと思いました。

 

 以下、自分の中で学んだことをいくつか簡単にご紹介。

 

【投資はビジネスの最良の教科書】

 

・これからの日本を救う上で大事なのは、『労働者の思想』≠『投資家の思想

 

・投資で成功するために重要なのは総合力

総合力とは、バラバラになっているものを一つにまとめ上げる力。社会人になってから必要になるのは、それまで学んできた各科目を組み合わせる能力。

 

・これからの労働者は、他人に働かされ、単に自分の時間を売って全く投資を行わない『労働者1.0』ではなく、自分で主体的に働き、自己投資から発展させて長期投資を行い、自分の才能を積極的に売る、労働者2.0を目指せ。

 

 

人生100年時代の選択肢】

新しいイノベーションが求められる分野においては、過去の経験はややもすれば邪魔になることがある。

 

・人一人が22歳から65歳までの40数年間に稼ぐことの出来る総量が、能力、運の差によって個人差はあるとしても、ある程度決まっている。しかし、現在の公的年金制度は、人間が100歳まで生きることを前提にしていない。

 

⇒(解決する方法)

①22歳から65歳までの収入を増やすこと

②投資

 

【『構造的に強靭な企業』について】

 将来の不安を取り除くために『投資』が必要なのを学んだが、それではどんな企業に投資をすべきなのか。

 奥野氏は、長期保有可能で、売らずに済む企業を探せと主張する。

 そしてそれはどんな企業なのか、それは、『構造的に強靭な企業®』であるという。

 

『構造的に強靭な企業®』は3つの要素に支えられている。

『高い付加価値』、『高い参入障壁』、『長期潮流』

高い付加価値:『本当に世の中にとって必要か』と言い切れること。

 

高い参入障壁:今さらそこに勝負しようなんて、誰も思わないほど圧倒的に強いか、ということ。

 

長期潮流:普遍的で、不可逆的なこと。

 

 

 そして、投資対象を選別する上で大事なのは、『仮説を立てる』こと。投資を学んでいくうえで、こうしたビジネスエリートの本質を学べることはとても有意義だと思いました。

 

 投資は決して、楽をして短期的に儲けられるものではないので、努力と時間をかけて経験を積み重ねていこうと思いました。

 

ちなみに以前書いた、世界のエリートのことを学べる新書はこちら。

booklovers45.hatenablog.jp

 

 

読書感想:『もし僕らのことばがウイスキーであったなら』

 今回紹介するのは、先日友人と行ったバーカウンターにあった文庫本で、興味が惹かれたので個人的に購入して読んだ村上春樹のエッセイです。

 

 村上春樹氏の小説を読んでいる方ならご存知の方も多いかもしれないのですが、村上氏の小説内には、有名な銘柄のウイスキーがしばしば登場します。

 ご本人自身がウイスキーを好きなのでしょうが、本書は、ご夫妻でプライベートのスコットランドアイルランド旅行をされた際に、ウイスキーをテーマにした仕事が持ち込まれていたので、その際に書いたエッセイだと言います。

 ウイスキー好きで、これからもっと勉強していきたい自分にとっては、とても興味深い一冊になりました。

 

もし僕らのことばがウィスキーであったなら (新潮文庫)

 

 エッセイ内では、スコットランドアイルランドの現地で飲んだウイスキーの印象を村上氏は述べていますが、さすがは村上春樹。エッセイの中でも、村上春樹氏独特の表現がとてもウイスキーに合っています。

 エッセイの中で、印象に合った部分を記したいと思います。

 

 

 ウイスキーと言えば、まず登場するのがスコッチウイスキー

 そんなスコッチウイスキーですが、それぞれにきりっとしたパーソナリティがあり、アロマによって生産地が特定できるというのも、シングル・モルト(大麦麦芽だけで作られたウイスキー)の素敵な特徴の一つ。

 

 スコットランドの西海岸に、ウイスキー作りでとりわけ有名な、アイラ島という島があります。スコッチウイスキーを語る上では、このアイラ島と言うのは決して欠かすことは出来ない、聖地と呼ばれる場所。

 

 そのアイラ島において、村上氏が島に住む人をつかまえて、

『あなたはスコッチのシングルモルトウイスキーではない、ブレンディッドウイスキーを飲まないのですか?』

 そう村上氏が質問しました。

 すると、島に住む人は怪訝な顔をしてこう答えたそうです。

『うまいアイラのシングルモルトがそこにあるのに、どうしてわざわざブレンディッド・ウイスキーなんてものを飲まなくちゃいけない?それは天使が空から降りてきて美しい音楽を奏でようとしているときに、テレビの再放送番組をつけるようなものじゃないか。

 

 ウィットに富んだ住人の返答もさることながら、ここまでのイメージを抱かせるアイラ島に、本当に心から行きたいと思ってしまいました。

 

 村上氏も、アイラ島のことをこう述べています。

-豊かな美しい島だが、そこにはやはり静かな悲しみのようなものが、海藻の匂いと同じように、否応もなくしっかりと染み着いている。旅行していていつも不思議に思うのだが、世界には島の数だけ、島の悲しみがある。(P.54)

 

 旅行と言うのは、こうした現地の情景に心を傾けるところに醍醐味があると思いますし、元の世界に戻ってからも、人の心の中にしか残らない、貴重なものを与えてくれるのだと思います。

 

 自分も東京のバーでスコッチのシングルモルトを飲む際、こうした記憶を辿りながら、ウイスキーの更なる奥深い世界を味わってみたいと思っています。

 人生をより深く愉しむためのキッカケとなる一冊でした。

 

 ちなみにエッセイ内で、村上氏が、アーネスト・ヘミングウェイの初期の作品のような、切れ込みのある文体のような風味がある、と称したウイスキーはこちら。

ラフロイグ10年 [ ウイスキー イギリス 700ml ]

 

 個人的に好きで、牡蠣と良く合う、人の温もりを感じるウイスキーはこちら。

シングルモルトウイスキー ボウモア 12年 [ ウイスキー イギリス 700ml ]

『約束のネバーランド』最終巻を読み終えました

 マンガに関して言えば、自分はそこまで沢山の作品を読む訳ではないのですが、この作品に関しては本当に心から魅了されましたし、 人生の中でも指折りの名作になると個人的に思っています。

 知っている方にとっては、『何を今さらw』的な感じがするとは思いますが、本日自分が魅了されたマンガ、
約束のネバーランド
の最終巻が発売され、結末まで読み終えさせていただきました。

 

約束のネバーランド 20 (ジャンプコミックスDIGITAL)

 

英米文学者と読む『約束のネバーランド』 (集英社新書)


(あらすじ)
 ネタバレしない範囲でこの漫画のあらすじを説明すると、

 エマノーマンレイと言う、共に孤児院『グレイス=フィールドハウス』で多くの孤児たちと暮らしていた三人が主な主人公。
 血の繋がりは無くても、彼らはママと慕う大人の教育の下、幸せに暮らしていた。

 だが、ある日、エマとノーマンが孤児院に隠された重大な秘密を知り、彼らは何のために育てられているかを知り、愕然とする。

 しかし、絶望的な状況に直面しながらも、諦めることをしないエマを筆頭に、彼ら孤児たちは運命に抗おうと奮闘する・・・。

 

sp.shonenjump.com

 

 ほんの冒頭の触りだけ説明するとこんな感じなのですが、このストーリーには多くの古今東西の名作の影響を受けた部分が随所に感じられます。


 自分が最初この作品に出逢ったときも、
『この作品の世界観、衝撃を受けたカズオイシグロの『わたしを離さないで』と一緒じゃん
と思いましたし、
ネバーランド』と言う言葉からも連想されるように、『ピーターパン』とも繋がっている、とも読み取れます。

 コミックと並行して、英米文学者がこの作品を分析した新書も読んでいるのですが、この作品は英米文学作品の繋がりを感じ取れます 。

・ピーターパン
不思議の国のアリス
指輪物語
・わたしを離さないで

 

 そしてそうした作品の繋がりから、現代社会の根底にある、
宗教論
ジェンダー
・戦争回避をするための外交論
などを考える上での、ヒントがちりばめられていると思います。

 

 主人公のエマののように、どんなに辛く苦しい状況の中でも、自分の犠牲を顧みず、常に前向きで元気でいられることはそう簡単なことではないとは思います。
 ですが、たとえマンガであっても、そうしたエマ達の奮闘ぶりに心奮わせられる知性がある限り、まだまだ争いの無い世界を構築することは諦めてはいけないのかな、そう思わせてくれる作品でした。

 

 今後様々なイベントも都内であるので、積極的に足を運びたいと思っています。

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