マンガに関して言えば、自分はそこまで沢山の作品を読む訳ではないのですが、この作品に関しては本当に心から魅了されましたし、 人生の中でも指折りの名作になると個人的に思っています。
知っている方にとっては、『何を今さらw』的な感じがするとは思いますが、本日自分が魅了されたマンガ、
『約束のネバーランド』
の最終巻が発売され、結末まで読み終えさせていただきました。
約束のネバーランド 20 (ジャンプコミックスDIGITAL)
(あらすじ)
ネタバレしない範囲でこの漫画のあらすじを説明すると、
エマ、ノーマン、レイと言う、共に孤児院『グレイス=フィールドハウス』で多くの孤児たちと暮らしていた三人が主な主人公。
血の繋がりは無くても、彼らはママと慕う大人の教育の下、幸せに暮らしていた。
だが、ある日、エマとノーマンが孤児院に隠された重大な秘密を知り、彼らは何のために育てられているかを知り、愕然とする。
しかし、絶望的な状況に直面しながらも、諦めることをしないエマを筆頭に、彼ら孤児たちは運命に抗おうと奮闘する・・・。
ほんの冒頭の触りだけ説明するとこんな感じなのですが、このストーリーには多くの古今東西の名作の影響を受けた部分が随所に感じられます。
自分が最初この作品に出逢ったときも、
『この作品の世界観、衝撃を受けたカズオイシグロの『わたしを離さないで』と一緒じゃん』
と思いましたし、
『ネバーランド』と言う言葉からも連想されるように、『ピーターパン』とも繋がっている、とも読み取れます。
コミックと並行して、英米文学者がこの作品を分析した新書も読んでいるのですが、この作品は英米文学作品の繋がりを感じ取れます 。
・ピーターパン
・不思議の国のアリス
・指輪物語
・わたしを離さないで
そしてそうした作品の繋がりから、現代社会の根底にある、
・宗教論
・ジェンダー論
・戦争回避をするための外交論
などを考える上での、ヒントがちりばめられていると思います。
主人公のエマののように、どんなに辛く苦しい状況の中でも、自分の犠牲を顧みず、常に前向きで元気でいられることはそう簡単なことではないとは思います。
ですが、たとえマンガであっても、そうしたエマ達の奮闘ぶりに心奮わせられる知性がある限り、まだまだ争いの無い世界を構築することは諦めてはいけないのかな、そう思わせてくれる作品でした。
今後様々なイベントも都内であるので、積極的に足を運びたいと思っています。