先日書店に行ったときに目に留まり、タイトルに惹かれて購入した本でしたが、これが非常に勉強になり、かつ面白かった本なので紹介します。
筆者は元々、「暮しの手帖」という雑誌の編集長であった松浦弥太郎氏。
松浦氏は、『同じところにいたら、落ち着けるけれど飛躍は出来ない』と言い聞かせ、2015年に編集長を辞任。
そして未知のITの世界で、「クックパッド」に移籍して活躍を遂げた、非常にアクティブな人物である。
そんな彼が一番大切にしているのは、
『心をつかう』
ということ。
『個性を大切にして、自分らしくありたい』
そのような個人の強い思いは、必要以上に人を力ませると、松浦氏は言う。
確かに、『個性』や『自分らしさ』と言ったワードは、個人的にも決して悪いイメージではなく、むしろポジティブに捉えているのですが、それらに対する、自己に対するプレッシャー、と言うものはかなりあるのではないかと感じます。
『どうすれば自分らしいのか?』
などと言う意識を捨てて、夢中でやる。自分らしさにこだわる余裕もないくらい、没頭し、楽しむ。
その果てにある実りこそ、自分らしさではないだろうか、と松浦氏は言います。
この考えは自分の中では非常にハッとさせられるもので、『個性』や『自分らしさ』を意識すぎた結果、逆に自分の成長を妨げることもあるのだということを認識しました。
頭だけで考えるのではなく、心で考えること。
頭を空っぽにして自分をゼロにし、心で考える。心は鍛えたりしなくても、ただ使うだけで良い。
自分の仕事を考えた際にも、この感覚は非常に共感できると思いました。
頭だけで物事を考えるといつか必ず行き詰まる。
頭だけでなく、心を含めた全身で感じ取って作業に取り組むという感覚、非常に大事だと思います。
そしてその先には、必ず人がいる。
それこそ、心を使う一番の理由であると述べています。
なぜなら、人はそこにしか幸せを見つけられないから。
・役に立つこと
・褒められること
・必要とされること
・愛されること。
人が幸せを感じるこれらのファクターを重要視するなら、こうした心を使った生き方をしていきたいなと思いました。