先日夏期休暇の一部を利用して熱海に旅行をしに行ったのですが、そこで日本を代表する文豪にゆかりのある地を訪れてきました。
熱海駅から徒歩20分、緑豊かな庭園と、モダニズムで浪漫あふれる優美な建築物のある、熱海市指定文化財の『起雲閣』という名邸です。
本来この起雲閣は、1918年、農商相を務めた内田信也の『内田別邸』として始まり、その後1925年には、『鉄道王』の異名を持つ実業家、根津嘉一郎の手にわたり、優美な洋館や緑豊かな庭園の整備が勧められました。
そして戦後、桜井兵五郎という人物が、旅館『起雲閣』として開業してからは、山本有三、志賀直哉、谷崎潤一郎、太宰治と言った日本を代表する文豪にも好まれた名邸になったと言います。
2000年には、熱海市がこの建物と庭園を、文化と観光の拠点にするために一般公開し、熱海市指定有形文化財として現在に至っています。
熱海に旅行誌に来たのは以前にも何度もありますが、こんな優美で心落ち着く場所があったことは初めて知りました。
館内の説明で、山本有三、志賀直哉、谷崎潤一郎が対談を行ったことがあるらしく、写真があったのですが、3人とも風格のあるダンディな雰囲気が溢れている。
日本の文豪はかくも迫力があったのだろうなあと感じてしまいました。
こうした名所を訪れると、ゆかりのある作品を読みたくなるものです。日本文学もこれからまた改めて読んでいきたいと思いました。