自分の好きな作家のひとり、知念実希人氏の作品。
今更自分が紹介する必要もないかもしれないが、知念氏は医師の肩書きを持つ、現在売れっ子のミステリー作家。
映画化されている作品も多く、今後も多くの名作を残すことが期待されている作家だと思います。
自分が出会った筆者の最初の作品は、『レゾンデートル』という、医師の主人公をモチーフにしたミステリーでした。この作品が面白く、以降知念氏に注目しています。
ミステリーの作品紹介ってネタバレをしないように気をつけないといけないので、ブログに書ける範囲が決まってしまうが、まあ書ける範囲で書いていこうかと。
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-東京で女子高生が誘拐される事件が起こる。
名乗りでた犯人は自分のことを、4年前、別件で女子中学生を誘拐した『ゲームマスター』だと語る。
しかしながら『ゲームマスター』だと断定された人物は、3年前自宅で首を吊って死亡したはずだった。
それでは犯人はいったい誰なのか。
『ゲームマスター』は今回の交渉役に、4年前の誘拐事件で当時交渉役を務めた主人公・上原真悟を指名する。
犯人の目的は一体何なのだろうか・・・。
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作品を一気に読み進め、結末に衝撃の結果が待っていました。
文庫化された作品は『誘拐遊戯』でしたが、もともとの題名は、『あなたのための誘拐』。
読了した今となっては、この題名に込められた意味が深く分かります。
題名を変えるのはどの立場の方か分からないけれども、たった一言に、小説の醍醐味や意味合いを凝縮するこのテクニックは非常に素晴らしいものだと感じました。
また知念氏の作品読んだら紹介したいと思います。